秦剛平氏の「反ユダヤ主義を美術で読む」にこうあります。
本書に関わる反ユダヤ主義の長い歴史は、レオン・ポリアコフ著「反ユダヤ主義の歴史」全5巻(菅野賢治、合田正人ほか訳、筑摩書房、2006) 本書に直接関わるのは、第1巻「キリストから宮廷ユダヤ人まで」と第2巻「ムハンマドからマラーノへ」の2巻であるが、残りの第3巻「ヴォルテールからヴァーグナー」、第4巻「自殺に向かうヨーロッパ」、第5巻「現代の反ユダヤ主義」も必読の書。すべての大学図書館や自治体の図書館は今やこの「反ユダヤ主義の歴史」全5巻を常備すべきであり、キリスト教主義の大学や神学校の教師たちは、学生たちに反ユダヤ主義の長い歴史を教えると同時に、キリスト教とは何かを問いかけるモラル・オブリゲーションを負うことになった。ナチズムを生んだドイツやアメリカがなぜ反ユダヤ主義を克服できないのか、これは聖書学者や教会教父の研究者を含むキリスト教の研究者が真摯に考察すべき課題である。
秦剛平氏の本はつきません。